環境問題は私が小学生くらいのときから大事だと習っていましたが、ここ最近一気にその深刻さが増していると感じます。ニュースにはSDGsやカーボンニュートラルといったわかりにくい横文字が並んでいますが、要するに地球でみんながずっと住んでいられるように地球を守るという目標に対しての活動のことを指します。今日のテーマは脱炭素ですが、ご存知のように地球温暖化のもととなる二酸化炭素の排出量を2050年までに実質ゼロにしようという取り組みです。とはいえ、日本はものづくり大国として発展してきたこともあり、そう簡単に達成できる目標ではありません。日本政府はこの夏までに新たなエネルギー基本計画を取りまとめる予定で、脱炭素は引き続き注目のテーマなのです。では、本日紹介する銘柄について見ていきましょう。今回も株探チョイスです。
目次木村化工機(6378)
木村化工機は脱炭素に大きく貢献する製品を作っている会社です。特に注目を集めているのがアンモニア関連の製品です。なぜアンモニアかというと、アンモニアは石炭や石油の代替エネルギーとして燃焼してもCO2を排出しないからです。2050年までに大手電力のすべての石炭火力をアンモニアだけで発電することで、CO2排出量を約2億トン削減できると言われています。実は業績の上方修正をしたこともあり、株価は右肩上がりの状態です。脱炭素関連の好業績が乗っかってくれば、この先も順調に成長する可能性があります。ただ、注意しないといけないのは、調査した限りではまだ業績に明確に影響しそうな好材料は見つけられなかったという点です。投資する際は、「Buy the rumor, sell the fact」という投資の格言に注意が必要です。
岩谷産業(8088)
岩谷産業は水素関連の代表銘柄の1社です。業績は堅調に上がってきており、2021年3月期には最高益を計画しています。チャートを見るとすでに高値圏にありますが、国内外での水素ステーションの普及や、IoT関係、ESG、SDGsへの取り組みが評価されればさらに注目度が高まるでしょう。水素事業においては間違いなく国内ナンバーワンの地位を持っており、これからの時代に強い会社と言えます。
イーレックス(9517)
イーレックスは再生可能エネルギーに強みを持っており、特にバイオマス発電の事業化で注目を集めています。バイオマス発電は、生物資源を使った発電方法で、カーボンニュートラルの実現のキーマンになり得る技術です。また、カンボジアに水力発電所を建設予定で、この目的は経済発展を遂げるカンボジアの電力需要をキャッチしていこうというものです。中国やタイは人件費が高騰しているため、カンボジアは日系企業の新たな進出先として人気があります。ただし、カンボジアは雨季と乾季の気候なので、年間を通しての安定供給には不安が残るかと思います。イーレックスの業績を見ると、営業益は2019年が47億、2020年が92億、2021年が152億と着実に伸びています。再生可能エネルギーといえばイーレックスで間違いないでしょう。
関連する質問と回答
Q1: 脱炭素とは何ですか?
A1: 脱炭素とは、地球温暖化の原因である二酸化炭素(CO2)の排出量を削減し、最終的には2050年までに実質ゼロにする取り組みのことを指します。
Q2: なぜアンモニアが注目されているのですか?
A2: アンモニアは燃焼してもCO2を排出しないため、石炭や石油の代替エネルギーとして注目されています。これにより、CO2排出量の大幅な削減が期待されています。
Q3: 岩谷産業の強みは何ですか?
A3: 岩谷産業は国内外での水素ステーションの普及に力を入れており、水素事業において国内ナンバーワンの地位を持っています。また、IoTやESG、SDGsへの取り組みも評価されています。
Q4: イーレックスのバイオマス発電とは何ですか?
A4: バイオマス発電は、生物資源を使った発電方法で、カーボンニュートラルの実現に寄与する技術です。生物資源を燃やすことで得られるエネルギーを利用します。
Q5: カンボジアにおけるイーレックスの取り組みとは?
A5: イーレックスはカンボジアに水力発電所を建設予定で、経済発展を遂げるカンボジアの電力需要を満たすことを目指しています。カンボジアは人件費が比較的低く、日系企業の新たな進出先として注目されています。